アドレス110のVベルトを交換をするため、プーリーを外していたところ
ランププレートがクランクシャフトから外れない。
潤滑油を使用して左右に揺すってみたりしましたが、多少は動くものの、取り外せる状態ではありませんでした。
正直、かなり焦りました。
原因は、 Vベルト交換時に、プーリー側へベルトをしっかり落とさずに組み付けてしまったこと。
完全に、私自身の作業ミス。
この記事では、
- なぜランププレートが固着したのか(実体験)
- クランクシャフトを傷めずに外す具体的な方法
- 同じ失敗を二度と繰り返さないための考え方
を、私がアドレス110(CE47A)のVベルト交換作業で失敗した経験をもとに、お伝えします。
※本記事はアドレス110(CE47A)での実体験をもとにしていますが、Vベルト駆動の原付きスクーターでも起こりうる状態です。
ランププレートが固着した理由|原因はVベルト交換時の作業ミス

今回ランププレートが外れなくなった原因は、Vベルト交換時の組み付けミスです。
Vベルト交換はこれまでに何度も行っており、作業自体には慣れていました。
いわゆる「初めてだから起きたミス」ではなく、慣れてきた頃に気が緩んで起きたミスです。
本来、Vベルト交換では次の手順が重要になります。
- クラッチをしっかり開き、ベルトを奥の方へ落とし込む
- プーリー側へベルトをかける
- プーリー中心へベルトがいかないように余裕をもたせて組み付ける
しかし今回は、
プーリー側に十分な余裕がないままランププレートを組み付け、ナットを締め込んでしまいました。
その結果、
ランププレートが斜め方向に押し付けられクランクシャフトに固着
そして、次回の整備時には手で引いてもまったく外れない外れない状態になっていたのです。
ランププレート固着の原因を理解してもらったところで、次に私が実際に行った対処方法を紹介します。
アドレス110(CE47A)固着したランププレートの外し方【手順解説】
ここからは、私が実際に行った固着したランププレートの外し方を、順を追って解説します。
使用した工具は、3本爪タイプのギヤプーラー。
3点で均等に力を掛けられるため、ランププレートが傾きにくいため、クランクシャフトからまっすぐ取り外すことが可能。
- 手順① 下準備:シャフトと周辺の清掃・グリス塗布
- 手順② 3本爪プーラーでゆっくり引き抜く
- 手順③ 新品ランププレートを取り付けて復旧
手順① 下準備:シャフトと周辺の清掃・グリス塗布
最初に行うのは、クランクシャフト周辺の清掃です。
固着している場合、シャフトとランププレートの隙間には、Vベルトの粉・古いグリス・微細な金属粉が溜まっています。
このような汚れた状態での作業は
- プーラーの爪が安定して掛からない
- 力が斜めに逃げる
- 余計に噛み込む
といった原因になります。
具体的な清掃方法は
- ウエスで表面の汚れを拭き取る
- パーツクリーナーで周辺を軽く洗浄する
ランププレートを引き抜く際の抵抗を減らすため、クランクシャフトへ薄くグリスを塗布しました。
手順② 3本爪プーラーでゆっくり引き抜く
準備が整ったら、3本爪プーラーを使って引き抜き作業に入ります。
プーラーをセットする際は、必ず次の点を確認します。
- 3本の爪がランププレート外周に均等に掛かっているか
- 爪が滑りそうな位置になっていないか
- プーラーのセンター軸がクランクシャフト中心に合っているか
問題なければ、プーラーのボルトを少しずつ締め込んでいき、ランププレートを手前に引き寄せます。
■ギヤプーラーの爪が滑る場合の対処
作業中、プーラーの爪がランププレートにうまく掛からず滑る場面がありました。
このままでは均等に力を掛けられないため、
プーラーの爪先をサンダーで軽く加工し、引っかかりを改善しています。
手順③ 新品ランププレートを取り付けて復旧
ランププレートが無事に外れたら、取り付け箇所の周辺を清掃し、異物が残っていないことを確認。
新品のランププレートを試しに取り付けてみます。
途中で引っかかる場合は、無理に押し込まず、一度外して状態を確認してください。
問題がなければ、普段通りプーリー、ウェイトローラーを組んでいきます。
Vベルト取付時は必ず、クラッチを開きベルトをしっかり落とし、 プーリー側に余計なテンションが掛かっていない状態を作ります。
その状態で組み付ければ、 今回のような固着トラブルは防げます。
クランクシャフトはエンジン内部の重要部品。ダメージを与えてしまうと
- ベアリング損傷
- 異音や振動の発生
- 最悪の場合、エンジン内部破損
といった深刻なトラブルにつながる可能性も
クランクシャフトを傷めてしまうと、エンジン分解が必要な大作業になります。
Vベルト交換は、プーリー側から先に組むのがベター

今回のトラブルをきっかけに、Vベルト交換手順をあらためて見直しました。
その中で強く感じたのが、 プーリー側(リア側)から先に組んだほうが、ベルトに余裕をもたせることが容易なので失敗リスクが軽減されるということ。
私は、Vベルト交換作業に慣れてきたころ
「このくらいで大丈夫だろう、前の作業でも問題なかったし」
と、無意識に基本をおろそかにしてしまいました。
しかし、
プーリー側にVベルトのテンションをかけずに余裕をもたせて組み付ける。
この基本を守るだけで、
固着トラブルはほぼ防げると実感。

まとめ

今回のランププレート固着は、Vベルト交換に慣れてきた頃の作業ミスが原因でした。
私は、 プーラーを使うことで、うまく引き抜くことができました。
この作業の注意点は
クランクシャフトだけは絶対に傷めてはいけない
という点。
クランクシャフトをダメにすると、
- エンジン分解という大作業
- 高額な工賃
- 実質的にバイク買い替えレベル
という事態に発展する可能性があります。
私の失敗が、あなたのお役に立てることを祈っています。
